2023年9月11日、日本年金機構から「(令和6年分)公的年金等の受給者の扶養親族等申告書について」という件名で、
メールが送付された。何事かと一瞬驚いた。「ねんきんネット」に登録してあるメールアドレスに着信していた。
「マイナポータル」と「ねんきんネット」について改めて関心を持つきっかけともなった今回のメール。
年金受給するうえでの必要な設定(「扶養控除電子申告」)を行ってみた経験を紹介する。
B.「マイナポータル」にもお知らせが届いたとのメールがありました
C.どちらのお知らせも「扶養親族等申告の電子申請が可能となった」と同じ内容
D.「マイナポータル」と「ねんきんネット」を連携させるとは…?
D-1.「マイナポータル」と「ねんきんネット」との連携の確認
F-1.年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ ー マイナポータルアプリを用意する
F-2.年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ ー マイナポータルとねんきんネットを連携させる
F-3-1.年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ ー 「注目の情報」>「年金の手続きをする」から
F-3-2.年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ ー 「注目の情報」>「年金記録・見込額を見る」から
F-3-3.年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ ー 旧申告内容の確認・変更
F-3-4.年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ ー 新申告内容の確認
F-3-5.年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ ー 電子署名
F-3-6.年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ ー 申告書提出完了
A.日本年金機構からのお知らせ
2023年9月11日、日本年金機構から「(令和6年分)公的年金等の受給者の扶養親族等申告書について」という件名で、メールが送付された。
「ねんきんネット」に登録してあるメールアドレスに着信していた。詐欺メールとかではなさそうだ。
毎年確定申告をしていたので、見逃せない内容に思えた。
手続きは、「マイナポータル」から「ねんきんネット」につないで行う仕組みとのこと。
久し振りに「マイナポータル」を聞いた気がした。一時的な熱気があったが、このところマイナンバーカードを健康保険証に使うことでのごたごたもあり、すっかり忘れていた。
必要なものは、「マイナンバーカード」と「4桁のパスワード」と、「署名用電子証明書用パスワード」とのこと。
これらはメモをとってあるので、出来そうに感じた。
B.マイナポータルにもお知らせが届いたとのメールがありました
9月12日付けで、メールが届きました。
マイナポータルにログインした時に登録したのだろう、上記とは異なるマイナポータル用のメールアドレスに届いた。
そこには「マイナポータルに新しい知らせが届いた」とのことで、マイナポータルにログインして確認するようとのことでした。
そこで、スマホで「マイナポータル」にログインして
「おしらせ 行政機関等からあなたへのお知らせ」をタップして、
「お知らせ一覧」にある、9月11日付けで差出人「デジタル庁」からの「【老齢年金受給者の皆様へ】扶養親族等申告書が電子申請できるようになりました」を開けてみた。
C.どちらのお知らせも「扶養親族等申告の電子申請が可能となった」と同じ内容
扶養親族申告を電子申請できるようになったとの、ねんきんネットからと同じ内容だった。
いわゆる詐欺メールではないと言うことの確証を得た。
この後の操作についても、同じ画面の下にガイドされている。
- マイナポータルを利用した電子申請(扶養親族等申告書)【日本年金機構ページ】
- マイナポータルとねんきんネットの連携「もっとつながる」
ここでは、マイナポータルと「ねんきんネット」との連携手続きが済んでいるかどうかで異なるが、済んでいない場合は連携手続きを行っておく必要があることが記述されている。
D.「マイナポータル」と「ねんきんネット」を連携させるとは…?
当資料があるのは、「マイナポータル」での作業時ではわからなかったが、あとで「ねんきんネット」へ移動して「ねんきんネット」サイトを閲覧していて偶然見つけた、「マイナポータル」と「ねんきんネット」の連携の流れをまとめた資料があった(右図)。
比較的わかり易い。
これを見ないで、あれこれやった結果、非常にきつく大変だった。
こうした資料は、最初に見ておくべきものと思うので、ここに借用して掲載する。
ステップ1:
マイナポータルの利用者登録
ステップ2:
マイナポータルからねんきんネットへの連携手続き
D-1.「マイナポータル」と「ねんきんネット」との連携の確認
そこで、自分が連携を設定していたかどうか等を全然覚えていないので、「連携手続きを行っていない」という前提で操作をしてみることにした。
上記ログインしたマイナポータルの「関連ページ」にある「マイナポータルとねんきんネットの連携【もっとつながる】」をタップしてみた。
「マイナポータル」の「もっとつながる」が表示される。
下方へスクロールすると、「つながっているウェブサイト」と「つながっていないウェブサイト」の項が現れる。
「つながっているウェブサイト」のウェブサイト名には、「ねんきんネット(日本年金機構)」はリストされていない。
一方「つながっていないウェブサイト」には、それがリストされているのが見える。
D-2.「マイナポータル」と「ねんきんネット」をつなぐ
マイナポータルとねんきんネットをつなぐには、ログインしたマイナポータルで、「つながっていないウェブサイト」から「公的機関」にリストされている【ねんきんネット(日本年金機構)】にある「つなぐ」をタップする。
まず「本人同意確認」では「同意する」にチェックを入れて、「次へ」をタップする。
「ねんきんネットへつなぎますので、「閉じる」ボタンを押してお待ちください」と表示されれば、「閉じる」をタップする。
尚、あとで見た日本年金機構の説明図にある、「メールアドレスの登録・変更」は行わなかった。
既に登録されているはずだし、マイナポータルからメールも届いていることだし、気づかなかった。
再びマイナポータルの「つながっているウェブサイト」画面を見ると「ねんきんネット(日本年金機構)」が新しくリストされたのが確認できた。
その「ねんきんネット(日本年金機構)」をタップすると、「日本年金機構」のページが表示され、「マイナポータルを利用した電子申請(扶養親族等申告書)」が大きく表示されている。
ここからは、電子申請の説明動画等などが閲覧できるようになっている。
E.朝日新聞での記事
当メールに関連して朝日新聞が9月21日版で以下の記事を載せている。
日本年金機構が9月14日から10月6日にかけて、「令和6年分公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」を発送するとのこと。
受け取るのは一定額以上の年金収入者で、年金から所得税が源泉徴収される人。
これまで機構は年1回、申告書を紙で送って、受け取った人は記入の上、自分で切手を貼って返送する必要があった。
提出期限は10月31日となっている。
それが、今年からはスマホやパソコンで電子申請ができるようになった。
現時点(2023年10月3日)で、紙の「申請書」はまだ送られてきていないが、
電子申請ができることについて、事前に機構からのメールが送られてきたということのようだ。
F.年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ
マイナンバーカードを使って国のウェブサイト「マイナポータル」にアクセスして申請する方法だ。
当資料も、苦労して手続きを済ませたあとで、「ねんきんネット」を閲覧している時に偶然見つけたものだ。
はじめに当資料を見ておくだけで、その後の苦労はしなかったであろうと思った。
電子申請の事前準備と申請作業のハードルは、正直言って高い!
スマホで申請する場合に、日本年金機構のウェブサイトで、動画などの説明資料が閲覧できるが、これを見て誰でもすぐにできるとは思えない。
新聞で手続きの詳細が記述されてもいるが、マイナポータルで扱う情報内容によっては、全員同じ画面が表示されなかったり、ガイド通りの画面が表示されなく、画面をあちこちウロウロするということになってしまう。
年に一度の作業ということもあり、マイナポータルアプリに慣れるということも不可能だ。
わからなくなっても、とにかく気転をきかし、あたりを見回して探すことが必要なのだろう。
F-1.年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ ー マイナポータルアプリを用意する
朝日新聞に記載されていた手続きの流れ図(右図)を参照して操作をすすめた。
まずマイナーカードとスマホを用意する必要がある。スマホには、アプリストアからマイナポータルのアプリをダウンロードしておく必要がある。
すでにマイナポイントの申請を行っていた場合は、アプリはダウンロードされているはずなので、スマホでマイナポータルのアプリの場所を確認しておく。
見つからない場合は、スマホのアプリ一覧を表示して五十音順に並んでいるアプリから探す。
それでも見つからない場合は、上述のようにアプリストアからダウンロードをする。
パソコンでの申請も可能だが、パソコンだとひと手間余計にかかる。それはマイナカードの読み取り装置(カードリーダー)を用意し、パソコンにつなげる必要がある。
当手続きの流れでは、初めに「マイナポータル」と「ねんきんネット」との連携を確認しているので、その手順で「マイナポータル」アプリは導入済みだ。
F-2.年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ ー マイナポータルとねんきんネットを連携させる
「マイナポータル」と「ねんきんネット」を連携させることについては、既述の以下の節を参照する:
F-3.年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ
F-3-1.年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ ー 「注目の情報」>「年金の手続きをする」から
マイナポータル画面で、「注目の情報」を右にスクロールし「年金の手続きをする」を選ぶ。
「年金の手続き」画面で、「年金を請求する方・年金を受給している方の手続き(ねんきんネット)」を選ぶ。
ここから「ねんきんネット」へ入る。
「届書の選択」画面「届書を申請する」で「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」を選ぶ。
(申告書の提出が必要かどうかはこちらでご確認ください)とあるので、そこをタップして、「扶養親族等申告書の届け」が必要かの画面を表示して判断する。
判断に必要となる情報が PDF ファイルにまとめられダウンロードされて表示される。
ブラウザの「前のページに戻る」で、「届書の選択」>「届書を申請する」ページに戻る。
「届書の選択」画面に戻り、「作成する」ボタンをタップする。
「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書を作成する(年金の選択)」画面で、控除の対象となる年金にチェックを入れて選ぶ。
画面を下方へスクロールし、再度「作成する」ボタンをタップする。
※今回、電子申請により申告書を提出した場合、翌年は紙の申告書は送付されない。
毎年9月以降にマイナポータルへ申告書の提出の案内が送付される。
翌年も紙の申告書の送付を希望する場合は、電子申請により申告書を提出した後に「通知書のペーパーレス化」から変更を行える。
ここから先は、F-3-3 年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ ー 申告内容の確認・変更へジャンプする。
F-3-2.年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ ー 「注目の情報」>「年金記録・見込額を見る」から
一方、きちんとしたガイドが無い状況なので、試しにマイナポータル画面で、「注目の情報」にある「年金記録・見込額を見る(ねんきんネット)」を選んでみる。
ここから「ねんきんネット」に移動した。
「ねんきんネット」画面になり、「ねんきんネット(日本年金機構)からのお知らせ」が表示される。
そこには、
- ねんきんネットのページ構成
- 確定申告・年末調整に必要な通知書の電子送付サービス
が紹介されている。
下方へスクロールし、「閉じる」をタップする。
「ねんきんネット」画面のトップ画面が表示される。
「ねんきんネット」トップにある「メニュー」をタップして開く。
メニューから「届書を電子申請する」を選ぶ。
「届書を電子申請する」画面で、「届書を申請する」から、「作成する届書を選択する」をタップする。
この後は、「届書の選択」>「届書を申請する」>「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」を選び「作成する」ボタンをタップする。
このあとは、F-3-3 年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ ー 申告内容の確認・変更へ進む
F-3-3.年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ ー 旧申告内容の確認・変更
① 作成
「申告書の作成」画面で、「前年の申告内容の確認・変更内容の入力」をタップし、「受給者情報」「配偶者情報」「扶養親族情報」を確認・変更する。
① 作成
「扶養親族情報」を確認・変更し、完了したら「申告書の内容確認」を押す。
F-3-4.年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ ー 新申告内容の確認
② 確認
「提出する申告書の内容確認」画面
「受給者情報」「配偶者情報」「扶養親族等情報」の内容が表示される。
確認が完了したら【申告書を提出する】をタップする。
F-3-5.年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ ー 電子署名
③ 署名
「電子署名の付与」画面で「電子署名を付与する」をタップする。
英数字6~16桁の「署名用電子証明書パスワード」を入力する。
「次へ」をタップする。
F-3-6.年金受給者が「扶養親族」を電子申請する流れ ー 申告書提出完了
④ 完了
「提出完了」画面が表示される。
G.まとめ
日本年金機構は、老齢年金受給者に対し、税の控除に向けて扶養親族らを申告するための書類の発送を始めたとなっているが、10月6日までにとなっているが、本日(3日)になっても送られてきていない。
この申告は今年から、「マイナポータル」を利用した電子申請もできるようになった。
それを実際やってみたのだが、結構ハードルが高いと思った。
送られてくる書類には、操作の詳しいガイドなどが付いてくるのだろうか?
ガイドなしで手探りでやったのだが、普段あまり聞きなれない言葉が使われていることや、それを「マイナポータル」や「ねんきんネット」の、両方のサイトを行き来するのが、まず戸惑った。
苦労してやってみて、それぞれのサイトの役割を改めて認識させられたようにも思う。
年に一度の操作となるのだろうが、覚えておくのが難しいだろう。
なお今回、オンラインで提出した人には来年から申告書は送られなくなる。
ただし、朝日新聞の記事によれば、申請が必要なことを通知するメールや葉書を送ることを検討中とのことです。
(「ねんきんネット」には、毎年9月以降にマイナポータルへ申告書の提出の案内が送付される、と表示されていた。)
日本年金機構は専用の問い合わせ電話(0570-081-240)を開設しているとのこと。また、各地の年金事務所で年金相談の予約をすれば、スマホ等による申請の支援を受けられるとある。
何はともあれ、少し遠ざかっていた「マイナポータル」と「ねんきんネット」を、今回改めて使用してみて、「マイナポータル」はマイナンバーカードに絡むいろいろな国や行政のサービスの入口(あるいは「玄関」)であることを確認できた。
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